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普通のもの忘れと認知症のもの忘れの見分け方

  • 2017年2月13日
  • Q&A

1. Q 普通の物忘れと認知症の物忘れの見分け方がありますか?教えてください。

  A 加齢とともに出てくる普通の物忘れと、認知症にみられる物忘れとは異なっています。

記憶を、新たに覚える(記銘)、覚えたことを保つ(保持)、保っていることを思い出す(想起)に分けると、普通の物忘れでは、加齢とともに記銘、想起の能力が低下し、新しいことを覚えずらくなり、覚えていてもその場で思い出せないことは、多くの人が経験すると思います。後者がいわゆる度忘れで、人の名前や物の名前が出てこないことが特徴ですが、後になって思い出すことができます。

一方、認知症の物忘れでは、記憶の保持ができないことが特徴です。昨日聞いたりやったりしたことを今日は覚えていないことを近時記憶障害と云います。これは思い出せないのではなく、記憶として保たれていないので、度忘れのように後で思い出すことはできません。また、忘れたことそのものを覚えていないと、云った云わないの争いになります。

普通の物忘れは年齢とともに徐々に増えても仕事や日常生活に支障はありませんが、認知症の物忘れは例えば1~2年前に気づいて、最近どんどんひどくなり、やがて日常生活に支障を来すようになります。

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