問診と精神・神経学的診察
臨床経過は、初診時に本人および家族からこれまでの経過を詳細に聞き取ることが第一です。認知症の初期であれば本人からの情報に家族の情報を加えるという形をとりますが、進行している場合は、家族からの情報が主となります。ですので、少なくとも初診時は本人の生活をよく知る家族の同伴が必要です。これらの情報から、どのような臨床症状が、どのような時期に始まり、どのように経過したかを判断します。
現症は、診察時の認知機能、精神症状、神経症状を診るもので、初診時には詳細な精神・神経学的診察が必要となります。症状に関する情報は、その後の外来通院時にも随時追加します。認知機能、精神症状、神経症状は、症状の記載のみでなく、その程度を客観的に評価するスコアをつけることも必要です。